人間万事塞翁が釣り

さて…釣りに行けないのでブログは書けないのだが…時間は毎日たっぷりある。
ちょっと思い出話でも

たしか小学六年の夏休みだったと思う
私は家から自転車で20分くらいの沼に通いつめた
狙いは沼のヌシ…巨大な鯉でした

初めてヌシを見たのはそこから２年くらい前だったかな？
その沼の畔には、いい柳の木が生えてて、クワガタが、それも びっくりするくらいのサイズのノコギリクワガタやミヤマクワガタが、多い時で二桁ゲットできるひみつのポイントでした。
いつものように秘密ポイントに着いた私は、10本くらいある木を蹴って、沼に落ちたクワガタを
タモで回収してました♪
その時ヤツは表れました…お供の鯉を引き連れて、悠々浅瀬を泳いできました…親戚の家の池に80オーバーの鯉は居ましたが、それより遥かに…デカイ！
１メートル、子供のおおげさな記憶を差し引いても90はありました。
まるで釣りキチ三平の世界です！
当然、次から釣り始めました…ヌシを狙って

クワガタポイントは足場が悪すぎ、ちょっと竿は出せない。しかしそんな大きくない沼なので、きっと岸沿いをグルっと回游してるはず、足場のいい場所ならファイトもしやすい、取り込みも何とかなるやろ。って事で足場のいい場所で狙う事にしました。…頭ん中では既にヒットしてるとこが子供らしい(^_^;)
そんなしょっちゅう行けた訳じゃないので、当然釣れません…ウキ、吸い込み、餌も色々試したが
ダメでした…意地でも釣りたい私はクワガタポイントで釣る事にしました、足場が悪すぎるので、木に登って、竿は親父の投げ竿、今でも使ってるグラスのゴツいヤツ！の…トップガイドにナイロン6号直結（笑）それをそのまま針に直結！(^_^;)
いや、子供ながらに考えたんです、繋ぎ目が無い方が強度増すだろうって(^_^;)
餌は…サナギ！をノーシンカーで浮かせます♪
きっと奴らは、浅場を回游して水面に浮かんだ昆虫とかを食ってるはず…
夏休みも終わりに近づき、いよいよ最後の勝負に望みました。

暑い日でした…私は木の上でじっと待っていました
汗が垂れ落ち、蝉が五月蝿かった…

遠くの水面が波立ちました…
ヤツだ！来た！相変わらずデカ！
私はヤツが通るだろうルートに、静かにサナギを浮かべました…
幸い今日はお供も少ないしヤツが先頭、食うならヤツが食うはず
とても長い時間に感じました、蝉の声も耳に入りません…

ヤツは、ゆっくりとサナギに近づいてきました…
そして、ゆっくりサナギをくわえ込みました！

きた！やった！
どりゃぁぁぁぁ！！
渾身の力を込めてアワセました！

スポッ！ って感じ？
ヤツの口からサナギがスッポ抜けました…
そう、テンパった私の早アワセです(T_T)
ああ！って私の目の前で巨大な波紋を残し消えてくヤツ…後には蝉の声…

私の挑戦が終わりました…
夏の日の思ひ出。

だいたい、木の上で？のべ竿で？メータークラスの鯉とどうやってファイトする気だったんでしょう？
我ながら…バカです(￣ー￣)